かなり衝撃的な内容でありながら、世界中で大きな物議を醸し出した衝撃作『ハンドメイズ・テイル』シーズン1・2の魅力や、大絶賛されている当作品のあらすじや儀式・ネタバレを含むインサイト情報等をお届けします。
世界の海外ドラマの評価基準として、その最高峰であるゴールデン・グローブ賞では2冠(テレビドラマ部門作品賞・主演女優賞)受賞。
プライムタイム・エミー賞では驚異的な13部門にノミネートされ、ドラマ部門で主要5部門制覇(作品賞・主演女優賞・助演女優賞・監督賞・脚本賞)の快挙を成し遂げた実績が挙げられます。
但し、世界的な評価基準と個人別での嗜好性が必ずしも一致することが無いのも事実です。
ドラマと言うと、TV番組のようにパブリック向けといった枠組みを感じますが、映画のようにより個人へのメッセージ性の高い作品としての評価だと感じています。
女性の尊厳は?人としての誇りは!近未来への警笛
ゴールデングローブ賞 &エミー賞受賞作品|驚異的13部門ノミネート
カナダの作家マーガレット・アトウッドのディストピア小説が原作!
このドラマの原作は、ディストピア(非理想郷)をテーマにした侍女の物語で、1990年に映画化されています。
1985年発表後すぐにベストセラーとして書評からも絶賛されている小説で、カナダ総督文学賞、アーサー・C・クラーク賞などを受賞。
原作のクオリティの高さが認められています。
このようにディストピア(非理想郷)小説の原作ドラマが現在世界的に支持されている理由としては、人類(先進国)はすでにユートピア(理想郷)を手に入れつつあるのでは?
そしてその反動としてディストピアに興味を感じている点が挙げられます。
もちろん近未来にディストピアが起きるのを危惧している心理もあるでしょう。
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ハンドメイドテイルの見所!
原作者の見解、この小説を執筆した時代はレーガン大統領全盛期、アメリカがキリスト教原理主義に支配されるような動きが出ていた流れに、近未来への警笛として「侍女の物語」を執筆した経緯が伝わっています。
そして原作で描かれる女性への扱いは、執筆当時にいろいろな社会で行われていたこと。
その当時に横行していた宗教を隠れ蓑に女性差別を行うことへのアンチメッセージ的作品だったそう。
但し、現代で上記のような女性差別があるとは思えませんが....。
むしろ先進国の自由過ぎる中に危機感を感じているところがポイント!
そして文化圏や背景によっても若干のニュアンスの違いを感じるところですが、ポイントとしては現代の評価として、少なくともマジョリティーの嗜好性が、近未来の非理想郷に対して興味を感じている度合いが評価として現れているところかなと思っています。
この辺は作品を見る上での前提になってきますので、意識して見ることでより詳細な背景心理や作品の演出、ストーリーラインを楽しめる要因になりますよね。
そしてこのような理不尽な近未来に対して、主人公がどのような視点で、どのような内面の葛藤に対峙して、心理描写やストーリーが展開していくのかが最大の見所です。
海外ドラマも映画レベルの心理描写や社会風刺なども深く盛り込むようになってきているので、遂にここまで来たかというのが実感です。
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Huluオリジナルとしてドラマ化・独占配信!
Huluでシーズン1を観る事が出来ます。
シーズン2はすでに配信されています。
シーズン3の製作も発表され、更に世界中を衝撃に包む事が予想される「ハンドメイズ・テイル」とは一体どの様な作品なのか、あらすじも含めてご紹介します。
ハンドメイズ・テイルのあらすじとは?近未来のアメリカが舞台
極端な思想と聖書を歪んで解釈した政府が統治する近未来のアメリカ。
近未来のアメリカに誕生するギレアデ共和国は、歪んだ解釈に基づくキリスト教原理主義勢力によって誕生した宗教国家。
人種差別や他の宗派を認めない教義で、内戦状態にある国民は制服の着用を義務づけられ常に監視下に置かれている。
そして従わないものは即座に処刑、又は汚染地帯にある収容所送りにするシステムが出来上がっている社会背景。
作品でのテーマとは?
人類の存続に関する出産や社会システム(法律・倫理・道徳等)、夫婦のあり方や自由に生きる権利等。
アメリカ合衆国憲法で定められた国民の権利から完全に乖離するもの。
戦争や大気汚染などの生活環境の悪化のため女性の出産率が激減、健康な女性が減り、希少価値の高い女性は子供を産むための道具として搾取される。
その方法が支配者層(司令官たち)に仕える「侍女」というシステム。
そんな世界で必死に生き延びようとする主人公ジューン!
夫ルークと娘ハンナと共に国境を越えようと逃げるも失敗。
夫と娘と引き離されある場所へ連れていかれます。
そのある場所とは侍女を養成するセンター。
侍女というとメイドさんの様なイメージを持たれるかもしれませんが、この世界の侍女の役割が全く異なります。
侍女の務めは不妊の女性に変わって子供を産む事。
行動が極端に制限され自分の意思を尊重される事など全く無く、単なる子供を産む道具の様な存在の侍女になったジューンは名前さえも変えられオブフレッドと名付けられます。
司令官であるフレッド・ウォーターフォード家に配属されたオブフレッド。
果たしてフレッドの妻 セリーナの代わりに子供を産む事が出来るのか。
主人公ジューン(オブフレッド)が狂気に満ちた世界で侍女としてどの様に生き抜いていくのかを描いた衝撃作です。
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ハンドメイドテイルのメインキャストの紹介!
オブフレッド役(エリザベス・モス)
オブフレッドには図書館で働いていた夫と子どもがいます。
ギレアデ誕生直前の異変により国外脱出をするも、捕まってしまい侍女の養成施設へと送られてしまいます。
オブフレッドを演じるのは、女優エリザベス・モス。
ハリウッドで注目度が高い女優。
オブフレッド役エリザベスのアピアランス!
ロスアンゼルス出身の女優として、ヒットドラマ「ザ・ホワイトハウス」では、マーティン・シーン演じる合衆国大統領の末娘ゾーイ・バートレット役を好演。
映画「17歳のカルテ」では、アンジェリーナ・ジョリーやウィノナ・ライダーと共演を果たし、彼女の演じた精神病棟で入院する患者のポリー・クラーク役を、印象的に演じていました。
ウォーターフォード役(ジョセフ・ファインズ)
オブフレッドの主人。かなりの権力者であり、密かにギレアデ誕生前の文化を愛好しています。
不妊の妻をいたわる優しさを持つ彼は、根っからの悪人ではない様子。
また、侍女は男性とふたりきりになるのを禁止されているにも関わらず、ジューンを書斎に呼び、2人でスクラブルに興じたりと彼女を1人の人間として扱うような素振りも見せています。
ウォーターフォードは、ジューンが派遣された家の主人で「司令官」と呼ばれる政府高官です。
不妊の妻をいたわる優しさを持つ彼は、根っからの悪人ではない様子。
また、侍女は男性とふたりきりになるのを禁止されているにも関わらず、ジューンを書斎に呼び、2人でスクラブルに興じたりと彼女を1人の人間として扱うような素振りも見せています。
ウォーターフォード役ジョセフのアピアランス!
ウォーターフォードを演じるジョセフ・ファインズは、「恋に落ちたシェイクスピア」などで知られるイギリス人俳優。
セリーナ・ジョイ役(イヴォンヌ・ストラホフスキー)
司令官の妻。ギレアデ誕生前はテレビ出演をするタレントで、女性は家に帰るべきと主張しています。
現在は、かつての自分の主張どおりの生活を過ごしています。
ウォーターフォードの妻であるセリーナは、侍女として夫と「儀式」を行うオブフレッドを憎んでいます。
しかしそれは彼女が嫌な女だからではなく、愛する夫に触れてもらうこともできない苛立ちからでしょう。彼女もまた、女性の自由が制限された社会の被害者です。
セリーナはなによりも子供を望み、妊娠したかと思われたオブフレッドには優しく接しますが、彼女が妊娠していないとわかると態度を豹変させます。
セリーナ役イヴォンヌのアピアランス!
セリーナは、テレビシリーズCHUCK/チャック」ではセクシーなスパイのサラ・ウォーカー役や、「24 -TWENTY FOUR- リブ・アナザー・デイ」ではケイト・モーガン役などで知られています。
モイラ役(サミラ・ウィレイ)
オブフレッドの親友で、レズビアン。
ともに侍女の養成施設へ送られてしまいますが、脱走したことで捕まってからは政府高官専用の秘密売春宿の娼婦となってしまいます。
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ハンドメイズ・テイルの儀式とは?
この作品の中にはいくつかの儀式と呼ばれるものが登場します。
中でもメインとも言える儀式は子供を作る儀式。
儀式に参加する侍女は必ずお風呂に入り体を清め儀式に臨みます。
鐘の合図で妻の部屋へ。
侍女は妻や運転手らと共に主人の登場を待ち主人が現れたら子作りの儀式が開始。
その光景は異様というか異常というか。
なんと侍女は妻の膝の上に頭をのせ儀式が終わるのをただひたすら待たなければならないのです。
侍女に対し特別な感情を持たない様ある意味公平と言えるかもしれませんが、儀式中主人は妻の顔を見ながら行為を行い侍女は人間としての存在感がありません。
単なる身体を提供する道具!
主人公ジューンも司令官フレッドとの儀式を必死に耐えます。
まるで人格そのものを否定されているというか認められていない侍女の儀式の光景は観る方によっては不快に感じるかもしれません。
ただ世界中で物議を醸し出したという理由がお分かり頂けるはずです。
とても見るに耐えがたいシーンが数多くありますがそれでもこの作品に引き込まれてしまうのは、主人公ジューンが必死に力強く生きているから。
彼女の透き通る様な肌の白さと侍女の真っ赤なマントのコントラストが力強さと同時に儚さも演出しています。
このドラマは好き嫌いが分かれる作品かもしれませんが、娘に再会する事だけを夢見て必死に生きる主人公の姿に共感を抱く女性が多いのではないでしょうか。
興味がある方は一度ご覧になってみてはいかがですか?
狂気に満ちたドラマの世界観にすっかりハマってしまうかもしれません。
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ハンドメイズ・テイルレビュー!ネタバレ含む
本当にあり得ない様な世界を描いた「ハンドメイズ・テイル」
どれだけ狂気に満ちた世界なのかストーリー展開のネタバレを気をつけつつご紹介させて頂きます。
まずは侍女を教育する訓練センター。
厳しい規則が設けられていますが規則違反や反抗的な態度を示した侍女には厳しいお仕置きが待ち受けています。
なんと子供を産むためには無くても問題ないからと目をえぐり出されてしまうのです。
その子供を産む上で必要ないという考え自体が狂気的ですよね。
又女性でも同性愛の方がいますがその様な女性は欠陥とみなされコロニーへ送り込まれます。
そこで汚染除去の仕事を強制され最終的に待ち受けるのは“死”のみ。
とにかく子供を産める女性でなければ生き残る事が出来ません。
常に監視下に置かれる!
厳しい教育を受け侍女になっても彼女たちは儀式に耐え行動を極端に制限。
どこかへ出かける時は必ず2人で行動を共にしお互いを監視。
黒い車で巡廻する“目”と呼ばれる人々からも厳しく監視されています。
そんな侍女たちの鬱憤を晴らす様な出来事があります。
レイプ犯は即死刑執行!
それはレイプ犯として死刑宣告を受けた死刑囚への刑の執行。
この世界では侍女にレイプをする様な男性は即死刑。
かなり厳しい法律ですよね。
死刑囚は侍女達がサークルを作りその中央に立たされます。
そして笛の合図と共に侍女達から殴る蹴るを繰り返されますが、全く容赦ナシ。
自分達の憎むべき敵として鬼の形相で暴行を加え溢れ出す血しぶき。
笛の合図で暴行を止めるものの死刑囚がどうなっているかは想像がつきますよね。
ハンドメイズ・テイルのあらすじや儀式ネタバレ含む|シーズン2配信中のまとめ!近未来の狂気の世界!
この様に「ハンドメイズ・テイル」は全てが狂気に満ちた世界。
独特な世界観を味わいたいという方はぜひご覧ください。
数々の賞を受賞し世界中で騒然となった衝撃作「ハンドメイズ・テイル」
先ほどもお伝えした様に好き嫌いが大きく分かれる作品かもしれません。
私はこの作品を事前情報がないまま観ましたがかなり衝撃的で雷に打たれた様な感覚を感じました。
個人的に好きか嫌いかはお伝えしませんが観るものを衝撃に包み込む事だけは確かです。
シーズン3の製作が決まり更に世界を騒然とさせているこの作品。
ご覧になる際はある程度の覚悟をお持ち頂く事をオススメ致します。